次期愛車選び - 5 - Mercedes Benz 試乗

楽しみにしていたメルセデスの試乗
すでにブログにアップしてきたレクサスやアウディ、BMWとかをショールームで見てきてのセレクトです。


2台を事前にお願いしてあります。
CLA 250 Sports 4MATIC
C200 AVANTGARDE AMG Line

いずれも買うとしたらほとんとこのモデルにオプションになるだろうと考えているもので、わがまま言って準備していただきました。

試乗といってもお店の周囲を走らせてもらうのみで、高速道路やワインディングは含まれず。そのあたりは想像しながら乗るしかないですね。

C200 Station Wagon


CLA 250

ショールームで見ていたのが180だったので間近でみるのは初めて。
CLAの他グレードとの外観上の大きな違いはフロントとリアのスポイラーに入る赤いライン。特別なモデルであることの主張はなかなかいい感じです。こういうの嫌いではないです。
室内に入ってみるとこの赤いラインの反復が。シートのステッチ。エアコンの丸い吹き出し口のまわり、そしてフロントだけでなくリアシート用も含めての赤いシートベルト。歳不相応かもしれないけど、座っただけでやる気モードにスイッチが入る雰囲気はいいです。このあたりの演出がうまくまとまっているのはさすが。日本車的な下品(失礼!)なものとも違うし、以前乗ってたイタリア車のようなやる気モードのスイッチだけじゃなくって全開になる雰囲気とは違うのです。大人の雰囲気。

スターターボタンを押してエンジン始動。さていよいよ走り出します。
とここまではよかったのだけど。

結論から言ってしまうとこれ自分には合わないです。がっかりしてしまったのでした。
アクセルを踏んで走り出してみる。あれ? あれ? 思った通りの加速がまったく得られないのです。メルセデスのセールスの方も出だしは少しかったるいですがと。
エンジンやトランスミッションなどの設定を切り替えるダイナミックセレクトは、ECO、Comfort、Sport のうちの真ん中のComfort。とにかくエンジンが回ってくれないのです。まったく低速トルクの低いクルマのようなのです。Sportを選択すると改善はされるのですが、この設定がComfortだろーと心の中で叫んでしまった。ただし燃費は悪くなりそうだね。
ある程度の速度に乗ってしまったらそんなことは感じられず、下のギアでエンジンを高い回転数に持って行った時のパワー感はさすが。ただしあくまでもメルセデスのエンジン。高回転でパワーの炸裂感はなく、あくまでも実直に仕事をしてます的な性格なのは言うまでもないです。
本当にがっかりです。


C200 AVANTGARDE AMG Line

こっちも結論から言っちゃいます。これに決めました。すごくよかったのです。

アルミ製のドアはびっくりするほど軽い。そのくせドアを閉める時にはペラペラな音ではなくって、しっかりした音で閉まってくれる。このあたりにもかなり気を使っているのでしょうね。
内装は前回のショールームで見た時に印象を書いているけれど、センターパネルからコンソールのあたりまでの素材が木目になっているのが違い。これは AMG ラインをセレクトするとこうなる。木目調ではなくって、本当の木を使っていると事前に確認をしていたので手触りを確認。蓋がある部分の木目もしっかりつながっていて、1枚の板をカットしたことがわかります。室内の印象はさらにアップ。CLA250 とはちょっと違う方向の大人のスポーティーといった感覚。

それでは早速走り出してみる。
おっと。何なんだ! この感覚は。
しっとりした足回りは FANTASTIC! としか言いようがない。AMG ラインに設定されるのはエアサスペンション。だからフワフワで雲の上にいるようなイメージがあったのだけどそんなことないの。なめらかな足って言葉が合うのかな。とにかくスムーズで感動ものだったもの。ごめんなさい。ジャーナリストでもないので言葉にできないぐらいです。
交差点でちょっと急激にターンしてみたのだけど、ロールは少ない訳ではないのだけど、グラッとくる不快さはなかった。この足回りが任せとけって言ってるような。このあたりは別に試乗したBMWなんかとは違うんだね。街中で試すには限界あるけど。
今の自分にはこのエアサスはツボに完璧にはまりました。

エンジンはちょっと気にはなっていたけれど、伸びがいいじゃんって思ってしまった。事前に持ってたイメージは、思い切り低回転からトルキーなんだけど4,000回転以上に回してもあんまり意味がないみたいな。それがけっこう伸びが気持ちよく感じてしまったのでした。決して高回転型の感動とは違いますが。なかなかやるじゃんってところかな。

Comfort から Sport へチェンジしてみる。街中の運転で感じられるのはシフトが低めにキープされるかなといったところ。足回りやエンジン特性なんかの違いは鈍感な自分にはほとんど感じられないレベル。ワインディングへ持ち出したら違うのかもしれないですが。Comfort でもエンジンは6,500以上回ることを確認。街中ならこれで十分かな。

試乗車は 7G-TRONIC 。CLAはDCTだったのだけどトルコンの出来はまずまずだったかな。個人的にトルコンATのイメージって、エンジン回転は上がっているのに5秒ぐらい遅れて速度がついてくるってだったのです。エンジンブレーキもほとんど効かないし。かなり古い時代のものなんだろうけど。
さて印象。持っていたイメージほどにはエンジン回転と速度の遅れってないね。なんとか許容範囲かな。エンジンブレーキの効き方は街中であまり試せず。シフトレバーがコラムの小さなレバーになっているこのクルマには、マニュアルシフトはステアリング裏のパドルを使うのみ。シフトダウンしてみると、ブリッピングして回転合わせてって部分はもちろん無し。まぁ、街中の交差点を曲がるだけでもマニュアル車でヒールアンドトーの練習してたころの自分とは運転スタイルも変わってきたものね。それに実際に自分がオーナーになるとしたらマイナー後の 9G-TORONIC になるからね。ステップが小さくなる分だけ変速ショックが小さくなって気にならなくなるんだろうな。
他が素晴らしいだけにここは許容範囲ってことで。あ。誤解のないように言うと、このシフトの出来はすごくいいので念のため。

レーダーセーフティパッケージ関連は注目だったのだけどあんまり試せず。唯一複数車線でサイドミラーの死角に他車が存在するインジケーターの点灯を見ることができた。かなり使う機会が多いであろう、いわゆる前車追随機能はをやろうと思ったのだけど、試乗コースにそういうシチュエーションがなくって残念。駐車場に止めるときにステアリングを自動的に制御してくれる機能も気になったのだけど、試乗だけあってバックでの駐車にトライする機会はありませんでした。

試乗を終えてクルマの周りを1周してみる。こいつなかなかやるな。
実はね。メルセデスってなんだかクルマライフのあがりみたいな印象があってね。自分はまだまだそこまでいかないんだって気持ちがあったのです。最新のモデルだって電子デバイス満載でクルマに乗せられているような。
ところがこの数年でメルセデスの方向性がずいぶんと変化してきているでしょ。そんなメルセデスの戦略変更に見事にはまってしまっているな。
クルマとしての評価と違って、自分でオーナーになる視線ってかなり違います。クルマを買うときにはいつも感じること。C200は自分が今オーナーになることの欲求を見事に受け止めてくれたかな。ベンツでございます!ってのとはまったく違う大人の満足感。それを感じてこのクルマに決めたのでした。

さて。次はボディーカラーやオプションで悩まなきゃ。
楽しいです。クルマ選び。

つづく